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29 マネージャ育成・業務目標達成対策編

(2023/01/15)

『28 マネージャ育成の前提知識』で、マネージャ業務とは主にマネジメント・コントロールつまり、

「組織目標の達成のために資源を効果的かつ能率的に取得し,使用することを確保するプロセス」

がその発端で、業務プロセスに人間が関与し、インプットやアウトプットやプロセス自体に変動が生じるからこそマネジメントが必要になると考えましたが、言い方を変えると人が構成するオープンシステムである限り不確かさへの対処が必要になるということかもしれません。

とはいえ、それが適切にできていない(それをやれるマネージャが甚だしく少ない)から、予算未達になったりメンタルを壊す部下が出てきたりするのだろうし、どうすればうまくいくのか、そのために何を修得すべきか冷静に考える必要があるでしょう。

人間がかかわるときに役立つのが産業組織心理学と行動分析学ですが、まず、メンバーが目標を達成する行動を取れない、という側面から考えてみます。

部下に起因しない原因(部外からの外乱など)も対策しなければならないのですが、それについては当然のことなのでここでは割愛します。

行動できない理由を考える

目標が与えられているのに部下がそのとおりにやらない状況を行動分析学的に問題点を整理すると、

●やり方を知らない、やる意義がわからないなど知識欠如
●わかっているが技能が伴わない
●わかっているしできるのにやらない

という3段階に分けて考えます。

ここで参考まで、ミドルマネジャーの役割再設計―役割コンフリクトの解消と役割分割の要諦―(白石 久喜 Works Review Vol.3(2008) ,74-87)であげられたマネージャの役割を再掲します。
※一部30話以降で触れる内容と自明だから特に触れない役割がありますが、大なり小なりこの29話で網羅できていると思います。

(A)部下マネジメント
・部下の評価 (29話)
・部下の育成 (29話)
・部下のモチベーション管理 (29話)
・部下のメンタルヘルス管理 (31話)
(B)組織マネジメント
・組織運営・アウトプットスピード (31話)
・戦略構築・部下への発信・浸透 (29話)
・組織の改革・改善 (29話)
・法令順守
(C)例外処理
・交渉・連絡・調整 (29話)
・トラブル解決 (29話)
(D)資源マネジメント
・部下への仕事・ノルマの配分 (29話)
・組織業績の管理 (29)
(E)情報マネジメント
・現場情報の経営への伝達 (32話)
・経営情報の現場への伝達 (29話)
(F)その他
・職場外でのコミュニケーション
・組織の象徴的役割

やり方を知らない、やる意義がわからない

朝令暮改はヘボ経営のあるあるで論外だとしても、経営環境変化によって戦略や計画目標が変わることはあるし、新しいメンバーが組織に新たに入ってくることは起き得る話で、新卒や新採用のパートさんは業務自体がわかっていないし、なぜ目標ががらっと変わったか戸惑いうろたえるメンバーが現れることも少なくないでしょう。

前述の「戦略構築・部下への発信・浸透」のうち戦略構築はどちらかいうと役員や経営企画部長とか総務部長の役割にも思えますが、部下への発信・浸透と、「経営情報の現場への伝達」は、会社の方向性とチームメンバーのベクトルや歩調を合わせるためにマネージャが担う仕事と言えます。

経営計画や経営戦略のなかの自部門の業務役割位置づけを正しく理解し、それを自部門の目標や各担当者の目標に翻訳し部下に理解させる力が最低限必要であり、基本的な経営学知識全般、管轄業務に関する経営学の深い知識と応用能力、自部門の業務内容、自部門の目的目標を部下の腑に落とせる説明能力が必要でしょう。

説明

むろん公平公正信頼感や倫理観は頼れる上司として当然に必要です。

もうひとつやる意義が理解できないケースとして、上司と部下で認識している期待成果が一致していない場合があります。

上司は部下に取ってもらいたい行動について、何を、どれだけ、どのレベルで、いつまでなのか、適切具体的に論理的に説明し部下の腑に落とす必要があります。

わかっているが技能が伴わない

技能がおぼつかない部下に仕事を押し付けるのは論外として、問題は、教えた、知ってる筈やれる筈だから仕事を与える場合で、学んだ(学習)とできる(遂行)はまったく別次元なのを知ってる人は少なくないのに、それを部下に実践できる上司は多くないのです。

言わずもがなマネージャの役割である「部下の育成」と「部下への仕事・ノルマの配分」については、

「部下の育成」
●成人学習メカニズム(第23話 成人学習メカニズムをふまえ研修効果を高める)
●キャリア自律(第24話 キャリア自律に企業はどう向き合えばいいのか)
●経験学習やパフォーマンスマネジメント(第25話 オンザジョブトレーニングの学習効果を高めるには)
●目標管理(第26話 目標管理を正しく使い人材育成を可視化する)
といった学習心理学や認知心理学等の基本知識、産業組織心理学や行動分析学などの実践スキルを適切に使いこなしたいところです。

また部下の業務実践能力を確実化するうえで、
「作業しながら説明させることで覚えた内容や曖昧な部分を検証し、言語化(外化)と精緻化(内化)を繰り返し実行させて記憶定着」「フォローアップ、足場掛け(ヒントや助言提示)とフェーディング(徐々に支援を減らす)」(第25話 オンザジョブトレーニングの学習効果を高めるには)
などティーチングやコーチング、フォローアップなどのノウハウも使いこなせる必要があります。

そこまでトレーニングしても部下が課題をこなせないケースとして、やるべき仕事の中身と量を把握できず仕事の量を過小評価し結果的に段取りができない場合があって、シングルタスクだとそれなり仕事ができるのに複数並行タスクを与えると滞るようなパターンです。

多忙

これは計画錯誤と呼ばれる認知バイアス現象で仕事に対してメタ認知がうまく働いていない状態で、仕事の分析をしてプロセスを一つ一つ書き出し正しく遂行するトレーニングが必要で、トレーナーに一定程度のプロジェクトマネジメントのセンスと教授能力が必要でしょう。

仕事本体のトレーニングはやっても、段取りの仕方の強化(メタ認知)がなおざりになる事は少なくないかもしれません。

「部下への仕事の割り振り」

業務内容と部下の習熟度合い・キャパシティを正しく理解している必要があります。

業務内容を共通理解し負荷の把握・適正配分をするうえで不可欠なのが業務標準化・仕事の属人化防止ですが、それを上司が実践できるのは当然として、自らやるのでなく業務分析・改善業務として部下に指導する能力が求められます。

リーダーとして業務改善に関わるのであればそもそも業務が生み出すべき付加価値はなにか、というところから業務の在り方を考えることになりますが、マネージャとしての業務改善あるいはその指導は、ここでは詳細は割愛しますがおもに「ムリ」「ムダ」「ムラ」を減ずることにあるでしょう。

基本的には、
(1)業務フローを作成する
(2)業務量を可視化し対象と目標を決める
(3)ECRS原則などに準じ優先順位をつけ改善
(4)業務の分担・役割・スケジューリングを適正化する
(5)定着化
といったような取り組みになります。

業務量が正確に積算できれば仕事の適正配分も困難ではなく、部下の仕事ぶりを評価するというより、部下の能力を見極めてそれに見合う業務量を割り当てることができます。

もっとも部下の成長のため、随時適度に負荷がかかる仕事・仕事量を割り振ることも重要で、そこはさじ加減になります。

わかっているしできるのにやらない

手に余る出来っこない目標を押し付けるのは愚かなマネージャ、経営リソースを無駄にするのは間抜けのマネージャ、能力に見合う過不足ない目標を設定してうまくこなすのがマネージャの仕事です。

それでもいろいろな実績変動を避けることはできなくて、ゆえにマネージャがマネジメントする必要があるわけですが、業務総量に見合う処理能力がチームやメンバーにあっても未達になる事は少なくありません。

その生起メカニズムを探るのもある意味産業組織心理学や行動分析学なのですが、部下の心理がどう生産性に影響しているか探るのは容易ではなくて、なぜなら心理の影響より業務の自動化や習熟効果の方がはるかに生産性への影響が大きいから、たぶん心理の寄与部分を識別できないのしょう。

そうはいいつつも、できるのにやらない部下を野放しにもできず弊害も防ぎたいし、すべての業務を自動化することも困難なので、対策しないわけにもいかないのです。

過去の心理学研究で因果関係が見出されたやらない理由は実は意外に少なくて、モチベーションや職務満足、コミットメントやストレスは明確な影響は報告されていないもののチームや組織の健全性に関わっていそうで、これらは次の記事で取り上げることにして、代表的な例としてコンフリクト、グループダイナミクス、過負荷に触れたいと思います。

コンフリクト(葛藤)
組織やチームで働くとき、人は感情(人間関係)のコンフリクトや、タスクやプロセス(やり方に関する見解違い)のコンフリクトを感じることがあるそうで、感情のコンフリクトが強まると比例して成果は下がるのだそうです。

コンフリクト

タスク・プロセスのコンフリクトはほど良く強いほうが成果が上がることもあるといいますが、コンフリクトの解消には強制/服従/回避/妥協/協調があり、当事者同士が考えを言語化し耳を傾け合う協調的解消に達する場合に限ってタスク・プロセスのコンフリクトは前向きに解消可能であり、それ以外だと新たなコンフリクトやストレスを生みます。

いずれにしても会社のミッションが何でチームの役割・目的をどうより良く達成できるか、マネージャが正しく意識づけ動機づけ、対話とより良い解決のための協調を促す公平公正客観性を発揮する必要があって、対話による解消にはファシリテーションのスキルが有効です。

なおファシリテーションのスキルと業務知識が例外処理(交渉・連絡・調整、トラブル解決)でも必要なのは、言うまでもありません。

チームの宿命
グループダイナミクス(集団力学)で、人は集団になると集団圧力、集団浅慮、社会的手抜き、協調の失敗などの影響を受け、集団として発揮するパフォーマンスは基本的には期待水準より不可避的に低下するのだそうです。

・フォーマルでない裏ルールがあり凝集性が高い集団は、集団圧力を生み生産性は下がるそうです。
・集団が持つ同調圧力等によって、その集団で考えていることに対しての判断能力が損なわれ、本来は好ましくない結論を出してしまう傾向が集団浅慮です。
・仕事に関する意見交換もなくかえって改善が停滞する仲良し集団化も、集団浅慮の派生かもしれません。
・責任性の分散や仲間がいるとほっとする人間本来の心理特性のため、動機づけに失敗するのが社会的手抜きです。
・役割分担など調整に費やすオーバーヘッドが協調の失敗によるロスになります。
・外界からの影響を受けにくい場合に独善化を起こすのは集団浅慮の一種でしょうか。

コミュニケーションハブ役として、マネージャがチームワークと相互の情報伝達の円滑化、組織ミッションやチーム目標の浸透・動機づけを担うことが必要なのでしょう。

過負荷
割り当て可能な活動量の総量と業務負荷の関係がワークロードですが、課題遂行に必要な認知資源量が個人の限界に近いと、課題遂行に伴う個人のメンタルワークロード(心理的作業負荷)は大きくストレスとなります。

認知科学の知見によれば、睡眠不足、体調不良、コンフリクトなどによって認知資源(認知活動につかえるメンタルリソース)が減少するといわれ、そうなると自分がうまくやれているか省察する活動に手が回らなくなり、しかも自分自身は手いっぱいになっていることに気づかなくなるのだそうです。

テンパったらチョンボを起こしやすくなり業務ミスや取りこぼしを起こすのはこの影響かもしれません。

チームも過負荷によってチームパフォーマンスが低下するのだそうで、ワークロードを適切に調整するとパフォーマンスが上がり、かつチームに感じる効力感や信頼形成に影響するそうです。

チームや本人の成長のために意図的計画的に過負荷をかけるのでなければ、やはり過負荷は目標不達成を招くと言えそうで、負荷の監視・適正化はマネージャの重要な仕事といえるでしょう。

ポーターとローラーの期待理論

『第15話 従業員のモチベーションが重要な本当の理由』で触れた期待理論も忘れないようにしたいものです。

期待理論

この理論の意図は、

・報酬の魅力(誘意性)と努力すれば報酬を得られそうな見込みの強さ(期待)の度合いによって努力量が決まる。
・努力にさらに能力や資質、努力の正しい方向性(役割知覚)がプラスされることで、業績や成果の大きさが決まる。
・実現された業績や成果の大きさは、努力→報酬の見込みの度合いを補正する。
・業績や成果の大きさは、内発的報酬(自己の達成感、成長感)と外発的報酬(昇給、昇進、承認、賞賛など)の獲得量に影響を与える。
・外発的報酬は必ずしも満足できる水準とは限らず、業績や成果との主観的な比較のなかで公平公正感あるいは不公平不公正感を生む。
・内発的報酬、外発的報酬、公平公正感のトータルで、報酬に対する満足感がきまる。
・得られた満足感が、努力に対する報酬の魅力度の強さを補正する。

でした。

部下の成績実現をマネージャが適切にアシストしないと、前向きな努力姿勢が弱まり負荷のかかる業務に取り組むモチベーションは低下して、目標達成が遠のくかもしれません。

問題にどう対処すればよいのか

不確かさからの業務影響を減じるとしても片っ端からモグラ叩きするのも芸がないし、なによりマネジメント自体もコストだから、リスクマネジメントの考え方で対処するのが根拠もあり効率的に思えます。

詳細は端折りますが、リスクマネジメントでは

リスク特定(どこ・どんなときにどんなリスクがあるか網羅)
  ↓
リスク分析(「発生した場合の影響度×発生する頻度」という考え方でリスクを評価・算定)
  ↓
リスク評価(リスク対応方針を決める)
  ↓
リスク対応(回避・適正化(リスクを取る、リスク源を除去、起こりやすさを変える、結果を変える)・共有・保有する)

という流れで、リスクに優先順位をつけて対応します。

目標未達原因たとえば業務で起きるトラブルや外乱は過負荷や業務品質悪化の原因になるのでいうまでもなくリスクで、上記人間系の課題を含め事前にリスク(つまり計画未達を引き起こす原因と発生するプロセス)を識別する必要があって、それを組織として学習し、新任管理者研修や業務の引継ぎなどで情報共有する必要があります。

逆に言えばマネジメントでは、まったく未知のリスクや影響が想定できないリスクに関しては考慮しようがなくて、リーダーとしての立場で対処することになります。

注:
もっともハーバード大学・ケネディスクールのロナルド・ハイフェッツ教授は、何か複雑で新しい課題にぶつかった際に、技術的問題(課題の所在も解決法も明確)なのか適応課題(状況から学習しないと課題の所在も解決法も見いだせない)なのか見極めるのは難しいと『最難関のリーダーシップ 変革をやり遂げる意思とスキル』で指摘していますが。

実際に技術的問題が起きた場合・起きそうな場合の対処としてやはりリスクマネジメントのひとつである、ITセキュリティーインシデント対応の考え方が参考になります。

(1)事故の検知(不審な状況の発生を検知する)
(2)事故の初動処理(被害拡大防止)
(3)事故の分析(被害や事故の内容や規模を整理して、原因を分析し対応策を決定)
(4)復旧作業(システムを復旧)
(5)再発防止策の実施(原因を究明して同様の事故が再発しないように対策、知見の共有)

ポイントはいかに事態が深刻にならないうちに(できれば事前に)予兆をキャッチするか・予防するか、一連の予兆・原因究明・対策・反省点をいかに組織の共有ノウハウにするか、の2点でしょう。

問題の検知は適切な実績モニタリング、人間系なら1on1などでの状況把握や科学的に根拠のあるサーベイなど、あるいは業務や成果の品質管理によることになります。

予防や再発防止には、フールプルーフやフェイルセーフなどの安全工学の知見も役に立つでしょう。

目標達成とは少し立ち位置が異なりますが業務上の不正や不法行為も、同じ考え方でリスクマネジメントに内部統制概念を組み込むのがいいでしょう。

これらの知見を実業務にどう定着し組み込むか、ノウハウの共有・形式知化が組織学習として求められるところでしょう。

サボる

昨今のリモートワーク普及にともない、労務管理できない、つまりサボっているのを摘発できないと悩む管理職が多いのだそうです。

さぼる

業務の負荷とメンバーの能力を把握できていてそれがバランスできていれば、特段の事情があればそれを考慮し、さもなくば業務成果が出ていないのはその職責に見合う能力を持っていないと判断して、能力に見合う処遇にすれば済む話ではあります。

もっとも、実際世の中には仕事をサボる人は少なくないので、その原因と対策は気になる所です。

実は産業組織心理学では、仕事をサボる問題に関してはあまり研究がされてないようで、社会的手抜き以外で根拠のある研究を見出すことができていなくて、あくまでも以降は想像です。

もしも少なからぬ従業員がサボるようなら、コミットメント強化や動機形成に失敗していて、働きがいが乏しく内的報酬が少ない職場になっている可能性が疑われます。

この場合労務管理にそもそも問題があると考えられそうで、科学的に根拠のある適切なサーベイをもとに原因解明から取り組む必要がありそうです。

もしごく一部の従業員だけがサボるのであれば、もしかすると認知能力の未成熟やバイアスの影響かもしれませんが、こちらはカウンセラーとか公認心理師の出番なのかもしれません。

マネジメントするとは

マネージャは、経営責任者である社長からその経営責任の一部を委任されているわけで、マネージャは基本的に無条件にその責任を果たす義務があって、一番良いのは自分ですべてやることですが、自分でやるには仕事量が多すぎるので、部下に権限委譲して手伝ってもらっているわけです。

他人に自分の望む行動を取ってもらうためのノウハウが行動分析学の随伴性を使った強化介入手法といってもいいのですが、行動分析学は嫌子(行動を取らないと罰を与える)より好子(行動に対してご褒美を与える)で動機づけすることを推奨します。

管理者とか上司になるとつい自分が偉くなったように思い、嫌子を行使して服従させようとしそうになるのですが、科学的にみた人間心理メカニズムから考えると、行動することで本人にとってで好ましい変化を実感できる好子によるコントロールの方が、より効果的に動機づけできるのです。

マネジメントとは、部下が自分の責務を代わりに果たしてくれる大切な存在だと意識して、それをより良く果たしてくれるようアシストし、うまく行動することにやりがいを感じられるように業務を設計するのが、科学的に正しいアプローチなのです。

業務目標達成マネジメントのコンピテンシー

業務目標を適切に達成するためにどんな〇〇力が必要かと考えると、これは少なからず人それぞれの主観も入りがちなので、基本的には経営層や管理層がよく議論して府落ちするものを選出するべきでしょう。

あえてここで例示するなら、業績マネジメントはとどのつまりいかに部下に気持ちよくいい仕事をしてもらうか、気づかせ学ばせ動機づける介入といいかえても良くて、ならば社会人基礎力でいえばまずチームで働く力全般、業務を進める中で「課題発見力」の発揮、部下を成長させるための「働きかけ力」と「実行力」、あたりが必要なのかもしれません。

ちなみにご参考まで、ドラッカーさんはマネジメントのスキルとして意思決定、人事、コミュニケーション、管理、予算、情報をあげていて、効果的な決定を下し、組織の内外にわたってコミュニケーションを行い、管理手段と測定尺度を適切に使い、「経営科学」という分析用具を適切に使うスキルなどを必要とする、といってるそうです。

くどいようですが、公平公正信頼感や倫理観は上司として当然に必要です。

なんでもかんでも重要視すると力が分散して中途半端になるので、マネジメント業務になにがまず必要か見極めるのは大事で、とはいえ部下の見本であるべき上司としては結局まんべんなくすべての能力を必要とされることになりそうです。

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