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経営戦略とは

(2021/06/10)

当ホームページは最終的に、役立つ経営戦略を作ってうまく実行できるようになるのを目指すわけですが、経営戦略と一言でいっても、人それぞれ抱くイメージはかなり異なることも少なくありません。

知りたいこと・やりたいことと説明されることがズレていてはいい共通理解にはたどり着きませんから、まずは軽く経営戦略というもののおさらいをしたいと思います。

経営戦略の定義

(2021/06/10)

このホームページで2020/10の仮運用開始から2021/06の本運用開始まで異様に時間がかかったのは、実は経営戦略って何か、どう描けばよいのか、自分の中でしっくり腑に落ちる回答を模索していたからでした。

今でもこれが経営戦略だと断言するに足る答えは無いものの、あれこれ調べても定説がないこともわかり、それならそれで割り切って実務で困ってることの足しになる情報発信をできる範囲でやろうと決めたのです。

経営戦略とは何か、ネットで調べるだけでもいろいろな表現があるし、それら記事が取り扱っているレベル感にも相当なズレがあります。

ネット検索

事業戦略のことを経営戦略といっているケースもあれば、機能戦略(IT戦略、人事戦略、物流戦略、等)を指していることも、文脈によっては競争戦略やDXとかデザイン経営、果ては顧客獲得戦略とか知的財産戦略とか個別課題を経営戦略ととらえている場合もあります。

「経営戦略は、組織の中長期的な方針や計画を指す用語である」(Wikipedia)だそうですがそれだけでは説明しきれない概念であり、数多の学者が各々定義して説が乱立していることでもあって、経営戦略とはなにか、あまり深入りするのはやめておくのがよさそうです。

多数の学者が研究するほど重要な概念であるにもかかわらず、万人が納得する明確な定義も型もない、当然ながら決定打となる作り方もはっきりしていないのが実は経営戦略なのらしいです。

布陣

おぼろげながらわかってきたのは、

●経営戦略というのは企業戦略(全社戦略)、事業戦略、機能戦略(生産、マーケティング、財務、人事など)に分けられて、個別課題解決のためにたてられる戦略(集客戦略、組織開発戦略など)もすべてが該当する
●いろいろな全社戦略があるのは時代の変遷により経営環境が変わったからで、各々背景や着眼点が違うから
●そもそも経営戦略が生まれたきっかけは多角化経営での資源配分の最適化と事業取捨選択のためで、単一事業しかしてない企業の場合だと企業戦略と事業戦略が一体で語られることが多い

といったことなようで、各企業のビジネスの違いに起因する違いと相まって、これらが戦略というものをことさらわかりにくくしているようです。

思いつく

ちなみに一般的には、機能戦略は事業戦略の下位に位置付けて語られることが多いですが、機能戦略が事業上の重要な戦略要素になったり、機能戦略を最適化するために事業戦略をチューニングすることだってあり得ると考えると、自分は機能戦略と事業戦略は同位じゃないかと思っています。

たとえばMacやiPad、iPoneなどはいずれもアップルの事業製品ですが、アップルというブランドでブランドコンセプトが統一されていて、機能戦略が事業戦略を方向付けしている良い例でしょう。

一般的にはブランド戦略は、マーケティング戦略の下位概念として取り組まれることが多いように思えますが、なかにはブランド戦略はマーケティング戦略の上位概念だという人もいて、やはり戦略というのは語る人ごとにバラバラでややこしいです

企業がその存在目的を達成するための指針あるいは計画、といったようなものであることは共通に認識されていて、企業の行動(結果を出すために経営リソースを組み合わせて消費する)を将来にわたり最適化し最善のパフォーマンスを発揮するには、いろいろ内外の経営環境条件をかんがみて計画的総合的に行う必要がある、そのための企みが経営戦略である、というニュアンスに思えます。

ちなみに併せて疑問が湧いてくるのは戦略と戦術とはどう違うのか、ということだと思いますが、Wikipediaで「戦術」を調べるとおあつらえ向きに「戦術と戦略」という記事が載っていて、これによれば「戦略は戦役全体での勝利を収める為に指導する術策であり、戦術は戦場において実際に敵に勝利するために戦闘部隊を指揮統制する術策である。つまり戦略は大局的な観点から目標設定の整合性や他方面の状況などを調整した巨視的な術策であって、戦略上の都合によって採りうる戦術に制約が生じることはありうる。」とされています。

戦略階層

戦術は局所的な統制、それらを取りまとめて全体最適化する考え方が戦略、というイメージでしょうか。

ビジネスでいえば戦略は中長期計画達成のため、戦術はひとつの案件プロジェクトとかコストコントロール活動・品質改善プロジェクトみたいな感じでしょうか。

とはいえ曖昧なままでは埒があかないので、そもそも当ホームページで自分が戦略を語ろうとする理由は「企業がその存在目的を従来より高次元で実現できるようになるのを手伝うため」だから、「そうなるための変革の手立て、および変革後の企業がより目的達成できるようになっている将来像の特徴(あるいは事業の仕組みの優れた特徴的なコンセプト)」を仮に当ホームページでの戦略とします。

事業成長

たとえば「特許戦略」の取り組みは「変革の手立て」にあたり、それによって実現しようとする「差別化集中」は「変革したのちの事業の姿の特徴」といえるでしょう。

いっぽうで従来の経営戦略は、戦略をいかにして事業に反映するか実装のしかたについて踏み込んでいることが少ないといわれています。

あるべき姿は描いていても、どうすればそうなれるかその実現の方法論が希薄なままリリースされることが多いのだそうです。

それではあまりに現場任せというか経営資源を最適活用できるか疑問なので、適切な解決策を見出せるかどうか何とも言えないですが、「企業が存在目的を従来より高次元で実現できるようになるための変革の、効率的な実現の仕方」も経営戦略として位置付けるべきだと思っています。

以上をベタに言えば、企業のポテンシャルがぐっと良くなるのはどんな風に一皮むけるときか、その時に他社と比べてどんな風に際立って見えるのか、どんな風にすればスマートに一皮むけるのか、という感じでしょうか。

一皮むける

※上の決め事はこのホームページでの解釈ですが、後々の話の展開次第で今後適宜チューニングする場合がありますのでご了承ください。

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